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カービュー マーケットウォッチ(2008年11月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式會社カービュー(本社:東京都中央區、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協會連合會が公表する「月間登録臺數ランキング」をもとに、日本國內における自動車マーケットの動きを獨自分析する。

國産乗用車が前年を大きく下回り3カ月連続のマイナス!

軽乗用車は2カ月ぶりのプラスだが、輸入車は6カ月連続のマイナス

 今回は、日本自動車販売協會連合會(自販連)、全國軽自動車協會連合會(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した10月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全體では20萬2572臺で、前年同月比86.6%と2ケタの大幅なマイナス。これで3カ月連続で前年を下回った。とくに3ナンバー乗用車は8萬7675臺で前年同月比78.5%と大きく落ち込み、5ナンバー乗用車は11萬4897臺で前年同月比は93.9%だった。

 輸入車と軽自動車を除く國産乗用車は18萬9154臺(日産デュアリスの輸入分29臺含む)で前年同月比は87%。メーカーごとの合計ではホンダが前年同月比111.3%とプラスになった以外、他メーカーはすべてマイナス。それもトヨタ85%、日産79.2%、マツダ78.4%、三菱60.4%、ダイハツ50.8%と軒並み2ケタの大幅なマイナスになり、1~10月の前年同期比でもいずれも前年割れとなっている。

 國産乗用車の月間ランキングでは「トヨタ カローラ(アクシオ、フィールダー、ルミオンの合計)」が11カ月連続トップを続けていた「ホンダ フィット」を抜いて、実に1年ぶりにトップを奪取。2位はフィットで、3位「トヨタ ヴィッツ」、4位「ホンダ フリード」、5位「トヨタ プリウス」とトップ5はトヨタがホンダを挾み込む形に。前月6、7、9位に「ティーダ」、「セレナ」、「ノート」とトップ10に3臺を送り込んだ日産は、セレナの11位が最上位とトヨタ、ホンダ勢に後れを取った。

 軽自動車は乗用車タイプが11萬2289臺で前年同月比110.2%とプラスに転じ、商用車を含む軽自動車全體では14萬5444臺で106.2%と3カ月ぶりに前年を上回った?!弗攻亥?ワゴンR」や「ダイハツ ムーヴコンテ」などニューモデルの投入が刺激になったようだ。

 ただ輸入車(乗用車のみ)は海外メーカー製が1萬1863臺で前年同月比76.1%と落ち込み、6カ月連続のマイナス。日本メーカー製も10月に発売された「スズキ スプラッシュ」が月間販売目標500臺の2倍となる1048臺売れたものの、「日産 デュアリス」國産化の影響で前年を下回り、全體でも1萬3447臺で71.1%と大幅なマイナスだ。海外メーカーブランド別乗用車ランキングはVW(フォルクスワーゲン)が3カ月ぶりにトップに返り咲き、BMWが2位、以下メルセデス?ベンツ3位、アウディ4位、BMWミニ5位の順だが、6位にフィアットが上がってきたのが注目される。

ココも気になる!その1

フィット、フリードに続き、オデッセイも滑り出し順調!

 3年連続で軽自動車を除く國産乗用車の年間販売臺數が前年を下回っていたホンダだが、昨年10月にモデルチェンジした「フィット」が大ヒット。1~10月の累計で15萬4614臺が売れ、前年同期比194%。月平均で1萬5000臺超と月間販売目標1萬2000臺を軽くクリアしている。さらに5月30日に発売した「フリード」が実質5カ月の平均で約7700臺とこれまた月間販売目標の4000臺を大きく上回る売れ行きとなり、メーカー合計で前年同月比がプラスなのはもちろん、今年の累計でも36萬2342臺で前年同期比114.1%と絶好調だ。

 そしてホンダミニバンの基幹モデル「オデッセイ」が、10月16日に4代目にモデルチェンジ。発売は17日からだったが、10月は3734臺で前年同月比132.4%。月間販売目標の4000臺には屆かなかったが、新型の販売期間を考えれば、まずまずの滑り出しといえそうだ。

 ホンダは日本國內より海外生産分のほうが多く、とくに北米で日本の倍以上のクルマを生産している。それだけに昨今のアメリカ市場の冷え込みは大いなる逆風になっているのだが、とりあえず國內市場における積極的なニューモデル展開が効果をあげているのは心強い。すでにインターネット上のティザーキャンペーンが始まっている「アコード」も12月にデビュー予定。さらにパリモーターショーで公開された新しいハイブリッドモデル「インサイト」も來年2月頃には日本に投入される。國內を含め、世界中のクルマ市場は依然として厳しい狀況だが、どこまで販売臺數と市場シェアを伸ばせるか、要チェックだ。

ココも気になる! その2

フィアット、「フィアット 500」のヒットで月間ランキング6位にアップ

 國産乗用車、軽自動車以上に落ち込んでいるのが輸入乗用車市場。1~10月の累計でも17萬5774臺で前年同期比82%と2ケタのマイナスになっている。これまで市場を牽引してきたドイツ車御三家、VW、メルセデス?ベンツ、BMWは、いずれも前年同期比89.6%(3萬7810臺)、85.9%(3萬2143臺)、83.3%(3萬803臺)と大きく前年を下回っている。

 そんな中、イタリアのフィアットが10月単月464臺で前年同月比354.2%となり、海外メーカーブランド月間ランキングで6位につけた。累計でも2552臺で前年同期比180.7%と好調なのだが、この主因はもちろん、3月に発売された「フィアット500」のスマッシュヒット。當初、1.2リッター1グレード+特別仕様車だったラインナップも、1.4リッターの“ポップ”と“ラウンジ”が加わり、さらに10月にはスポーティな1.4スポーツ“1.4スポーツSS”が登場。7~9月のデータになるが、フィアット500全體で640臺と、海外メーカー製車名別ランキングで16位にランクインした。トップ3の「VW ゴルフ」、「BMW 3シリーズ」、「メルセデス?ベンツ Cクラス」に比べれば、買いやすい価格設定も効いているが、個性的なデザインがクルマ好きのハートを射止めたようだ。

 さらにスズキがハンガリーの製造子會社、マジャールスズキで生産される「スプラッシュ」を10月21日に発売。実売期間が短かったにもかかわらず、1048臺が販売され、輸入車ブランド月間ランキングでいえば、5位に相當する売れ行きとなっている。これまで輸入車といえば、セダンやステーションワゴンのような高級車がメインだったが、経済狀況の不透明感もあり、フィアット500やスズキ?スプラッシュのようなコンパクトカーが注目され始めたのかもしれない。今後の動向を注視していきたい。